スポンサーリンク

汽笛というと、汽車の汽笛を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
でも、汽笛は船にもあります。
私が育ったのは、本州最北端の青森県です。
昨年、彼女の強い希望もあって、一緒に青森を旅しました。
青森には梅雨がないと言われています。
実際には梅雨入りするようですが、東京のような蒸し暑さとは少し違います。
この時期になると、朝方に濃い霧が立ち込めることがあります。
そんな朝、遠くから聞こえてくるのが船の汽笛です。
「ボーッ、ボーッ」
眠りの中にいる頭の奥で、その音がゆっくりと響きます。
幼い頃の私にとって、それはごく当たり前の朝の音でした。
けれど今思えば、故郷を象徴する音だったのかもしれません。
東京で暮らすようになって長い年月が過ぎました。
今では、あの音を耳にする機会もありません。
だからでしょうか。
ふとした瞬間に思うのです。
もう一度、霧に包まれた朝の中で、遠くから聞こえてくる汽笛を聞いてみたい。
あの音を聞けば、忘れていた何かを思い出せるような気がします。
そんな気持ちになるのは、歳を重ねたせいでしょうか。
それとも、ただ故郷が恋しくなっただけなのでしょうか。
スポンサーリンク

コメント