
「それなら、なぜ離婚しないのですか?」
この17年間で、一番多く受けた質問かもしれません。
私は家庭内別居を続けています。
夫婦の会話はほとんどありません。
一緒に食事もしません。
寝室も別です。
それでも、離婚していません。
世の中には、一般的には夫婦と言えない夫婦がいます。
私たちも、その中の一組です。
そんな私が、17年間、一人の女性を愛してきました。
「それなら、なぜ離婚しないの?」
そう思われるのも当然でしょう。
今日は、そのことを書いてみたいと思います。
離婚は簡単ではない
一番大きいのが家の問題だと思います。
私は今住んでいる家を売って、売却益を折半したい。
配偶者は新たに家を確保するのが面倒。
たしかに食器を含め、細々としたものを取りそろえるのは面倒かもしれません。
でも、私は今の家庭内別居でストレスを抱えるよりは、自由でストレスフリーな生活を手に入れたいのです。
また、子供との関係もあるのでしょう。
すでに子供たちには私が離婚したいということは伝えてあります。
上の子は「避けて欲しい」、下の子は「よく話し合って」。
意見の隔たりはありますが、直接、仲裁をとろうとはしません。
私は、それで良いと思っています。
親のことは親のこと。
それぞれの生活があるのだから、自分の生活を充実させて欲しい。
でも、配偶者は「子供の手前」を考えているようです。
私は、世間体よりも、それぞれが納得できる生き方を大切にしたいと思っています。
そこが感性の差かもしれません。
離婚は紙一枚で終わるものではありません。
住まい、家族、お金、感情。
それぞれが複雑に絡み合っています。
恋をしたから離婚を考えたわけではない
恋をしたから離婚を考えた……
そういう問題ではありません。
夫婦関係は、もっと前から、結婚当初から終わっていたのかもしれません。
私の両親は離婚しました。そして、復縁。
子どもには、そんな思いをさせたくなかった。
気持ちが寄り添えないまま、時は過ぎていきました。
そんな中、彼女と出会いました。
寄り添えない結婚生活の中で、たまたま彼女と出会ったのです。
恋は人生を立て直してくれた
彼女との出会いは新鮮でした。
出会ったときは子供はまだ未成年で、まだまだ手がかかる時期です。
そんな中、何でも話せる女友だちでした。
私生活のことも相談しました。
女性目線のアドバイスを何度ももらいました。
同じ感性の話をしていると、
思わず、笑っていた。外出するようになった。健康を意識するようになった。
彼女の存在が、私の心を立て直します。
その中で、私の心の中に「好き」という心が芽生え始めます。
積もり積もった私の心を、彼女にぶつけてみました。
もちろん、すぐに恋人になったわけではありません。
友人として長い時間を過ごす中で、
少しずつ、お互いが特別な存在になっていきました。
それからは、お互いの気持ちを確かめながら、お付き合いを続けています。
一緒に公園を散歩するようになった。
食事も作ってきてくれるようになった。
梅や桜を愛でる機会も増えた。
お互いの共通体験を大切にするようになりました。
それでも葛藤はある
私は正しいことをしたとは思っていません。
家族への申し訳なさ。
彼女を待たせていることへの申し訳なさ。
自分の弱さへの情けなさ。
罪悪感はあります。
苦しんだ日もあります。
だから簡単に
「恋をすればいい」
とは言えません。
でも、彼女と出会ったこと、この恋があったから、現在の生活が成り立っています。
67歳になって思うこと
人生には、
白か黒かだけでは割り切れないことがあります。
夫婦とは何なのか。
家族とは何なのか。
恋とは何なのか。
67歳になった今でも、その答えを探しています。
私は不倫を勧めたいわけではありません。
離婚を勧めたいわけでもありません。
ただ、一人の67歳の男が歩いてきた人生を、そのまま書いているだけです。
読んだ方が、
「人生って難しいな」
そう思ってくれたら、それで十分です。
人生には、
正解ではなく、
自分で背負うしかない選択があります。

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