昼飲みで事件が?!

※このブログでは、60代の私が、これまでの生き方・日常・身体・性などについて、正直な言葉で綴っています。

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私はお酒が好きです。

彼女はまったく飲めない、いわゆる下戸。

差しつ差されつ――そんな時間は、これまで一度もありません。

でも、一度だけ。
彼女がビールを口にした日がありました。

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誕生日に、昼飲み

付き合い始めの頃のことです。

場所はホテル。

私の誕生日は冬なので、外でのピクニックはできません。

彼女は手作りのビーフストロガノフを持ってきてくれました。
そして、350mlのビールを3缶。

そのときの私は、彼女が下戸だということを知りませんでした。

「誕生日おめでとう。かんぱい」

「ぷはぁ…」

昼に飲むビールは格別です。
しかも、彼女と一緒となれば、なおさらでした。

手料理をつつきながら、会話も弾みます。

家庭のこと、仕事のこと、趣味のこと。

私は2缶目へ。

ふと彼女を見ると、どこかぼんやりした表情。

「酔った?」

「うん、大丈夫」

そう言うものの、明らかに大丈夫ではありません。

ソファに座る姿も、少しずつ傾いていきます。

そのうち――

「ごめんね、ちょっと横になるね…」

彼女は力なくそう言って、横になりました。

ほどなくして、
「すー、すー」と寝息が聞こえてきます。

「寝ちゃったか」

私はその寝顔を眺めながら、ひとりでビールを飲み続けました。

向かい合って飲むのもいいけれど、
彼女の寝息をBGMにする酒も、悪くありません。


私、寝てた?

一時間ほど経ったでしょうか。

「ん…私、寝てた?」

「うん、気持ちよさそうだったよ」

彼女は恥ずかしそうに笑って、軽く背伸びをしました。

「飲めないなら、無理しなくていいのに」

そう言うと、彼女は少し照れながら答えます。

「あなたの誕生日だもの。お祝いしたかったの」

お祝いしたい一心で、手料理を作って、飲めないビールも買ってきてくれたんでしょうね。

私にとっては最高のプレゼントです。

大人なふたりなので、いつもなら愛の交わりをするところですが、私にはこのプレゼントで心は満たされています。

「外を散歩しようか」私が聞きます。

「えっ、しなくていいの?」彼女が答えます。

いつもなら不服そうに答えるはずですが、

彼女はまだ頭がもうろうとしていて、セックスどころではなかったと思います。

まだ少しぼんやりした彼女の顔を見て、
私はうなずきました。

ふたりで、ゆっくり外を歩きました。

あの日は、
彼女から“いちばん優しいプレゼント”をもらった日です。

去年の夏

去年の夏は、記録的な暑さでした。

待ち合わせの直前、彼女からメール。

「おにぎり買っていくけど、ビールもいる?」

もちろん、私の分です。

その一文を見て、
あの“ビールでダウンした日”を思い出しました。

せっかくの気遣いなので、1缶だけお願いしました。

ホテルでビールを飲みながら、聞いてみます。

「あのときのこと、覚えてる?」

「うん、覚えてるよ」

ふたりで顔を見合わせて、笑いました。


気がつけば、15年。

飲めない彼女と、飲む私。

それでも、こうして思い出は増えていきます。

きっとこれからも、
同じように笑いながら――

少しずつ、想い出が積み重なっていくのでしょう。

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