
男と女では、交わりの最中に見ている景色がまるで違います。
私は彼女に深く繋がったまま、上からその表情を眺めています。
彼女は脚をホールドされたまま、下から私を見上げています。
この視線の高低差こそが、
征服欲を満たす側と、満たされる側の境界線なのかもしれません。
待ち合わせのオアシス
待ち合わせは、駅構内の本屋さんでした。
冬の冷たい空気の中、先に着いて彼女を待つのが私の常です。
見慣れた、愛おしい顔が近づいてきます。
「寒いね」
「ほんと、寒いわね」
本屋さんの暖かさは、冬の街に現れたオアシスのようでした。
夫婦のような、静かな時間
ホテルへ向かう道すがら、話題はメールの続きになります。
「お子さん、どう?」
そんな、ごくプライベートな会話も自然に交わします。
どこか、長年連れ添った夫婦に近い空気感がそこにはありました。
年末のホテルは初めてでしたが、幸いにも空いていました。
案内されたのは、私の好みの川沿いの部屋です。
静かな景色に、ホッと胸をなでおろしました。
彼女の体調を優先して
部屋に入り、軽くハグを交わします。
彼女の声が少し喉にいがいがと響き、鼻風邪のようでした。
「今日は無理しなくていいよ。お話しだけでも」
そう言うと、彼女は前回のデートが体調不良で流れたことを気にしているようでした。
「ううん、大丈夫。今夜眠ればきっと良くなるわ」
その言葉を聞きながら、
私は「今日は早めに切り上げよう」と心に決めていました。
童謡の流れないBGM
風呂上がり、部屋にはジャズの調べが流れていました。
前回のデートで、ランダムなBGMから突然「童謡」が流れ出し、
彼女の興奮が冷めてしまった……という笑えない失敗がありました。
それ以来、選曲は彼女の役割です。
最近私たちが取り入れているのは、スローセックスです。
ゆっくりと、丁寧に、全身の肌を愛撫でなぞっていきます。
クリ責めを終える頃には、彼女は息も絶え絶えになっていました。
今回は、初めての「69(シックスナイン)」も試みました。
私が上になる形……これもまた、いいかもしれません。
初体験の「対面座位」
いよいよ、深く押し入ります。
挿入した瞬間、彼女の膣壁が吸い付くようにまとわりついてくるのを感じます。
その感覚が落ち着くまで、私はあえて動かずにじっと待ちます。
お互いの顔を真正面から見つめ合った後、次の体位へ。
昨日は、初めて「対面座位」を試しました。
あぐらをかいた私の上に、彼女が跨る形です。
正常位以外、騎乗位が多かった彼女は、少し驚いた顔をしていました。
「こうするんだよ」と、腰の振り方を教えます。
彼女は飲み込みが早く、
ほどなくして「あっ、イキそう……。イ、イクッ!!」と絶頂を迎えました。
彼女の体重が、支える私の腕にずしりと乗ります。
果てた瞬間の、完全な脱力でした。
結局、彼女の体調を考え、今回は一回戦だけで終了しました。
支配と、されることの至福
「俺が征服欲を満たされるのは、上から、感じている顔を眺めている時なんだ」
そんな話をすると、彼女は興味深そうに聞き入っていました。
正常位の時、男は支配する側として見下ろし、女はされる側として見上げます。
ゆっくりと奥まで突き入れた時、彼女の幸せそうな顔がそこにあります。
ガッチリと彼女をホールドし、
そのすべてを支配している感覚に酔いしれるのです。
合体してすぐに動かないのは、その余韻を噛みしめたいからでもあります。
慈しみの帰路
いつもなら時間いっぱいまで素肌を重ねていますが、昨日は早めに切り上げました。
ベッドの上では、裸のままで言葉を交わします。
彼女の肩まで布団を掛け、
「今日は絶対に風邪を治せよ。俺、責任感じちゃうからさ」
そう告げると、彼女は微笑んで「分かった。大丈夫」と答えてくれました。
コロナ禍を経て、今年ようやく再開できた私たちのデート。
2024年最後の日、
そこにはお互いを思いやる、温かな情愛が流れていました。

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