
男種族と女種族
生き物は、子孫を残すために存在しています。
人間も、その例外ではありません。
男と女。
同じような身体を持ちながら、
決定的に違うのは、生殖に関わる役割です。
男は精子をつくり、
女は命を宿し、育て、生み出す。
女性の身体は、繊細な周期の中で変化しながら生きています。
射精という瞬間的な快感へと向かう男とは、
まったく違う時間の流れの中にいるのだと思います。
神秘と繋がる身体
女性だけが、新しい命を宿すことができる。
その事実は、太古の昔から畏敬の対象でした。
縄文の土偶に刻まれた、ふくらんだ腹。
古代インドでは、女性の身体の奥は
宇宙へとつながる神聖な場所だと考えられていたそうです。
セックスは単なる快楽ではなく、
生命と響き合う儀式でもあった。
身体の奥に触れることで、
自分を超えた何かと繋がる――
そんな感覚を、人は本能的に知っていたのかもしれません。
女性の快感の奥深さ
男にも女にも、セックスには快感があります。
それは、命をつなぐために与えられた自然の仕組み。
ただ、その質は大きく違います。
男の快感は、射精という一点に集約されることが多い。
一方で女性の快感は、もっと広く、深い。
外側の瞬発的なものから始まり、内側へとじっくりと広がり、
やがて子宮全体で全身を波のように満ちていく。
私は男ですから、
そのすべてを理解することはできません。
それでも、彼女の反応を見ながら、
少しずつ教えられてきました。
触れ方、間合い、呼吸。
そのひとつひとつが重なって、
彼女の中に、別の世界が開いていくのを感じます。
二人でつくる時間
私たちは、もう60代です。
若い頃のような勢いはありません。
でも、その代わりに、
時間をかけて確かめ合うことを覚えました。
セックスは、どちらか一方のものではなく、
ふたりでつくり上げるもの。
彼女は私に身を委ね、
私はその変化を受け止めながら導いていく。
外イキ、中イキ、奥イキ。
言葉にすれば簡単ですが、
そのやりとりの中にこそ、信頼があります。
これから
まだ知らない感覚が、きっとある。
彼女の中にも、
そして、私自身の中にも。
年齢を重ねた今だからこそ、
その奥にあるものに、手を伸ばしたくなるのです。
女性の身体の奥に広がる神秘。
それは単なる性ではなく、
ふたりの関係を、もう一段深いところへ連れていくもの。
もしかすると私は――
彼女を通して、
自分でも知らなかった世界に触れようとしているのかもしれません。

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