わたしたちは付き合って15年経ちます。
実はコロナ禍で3年会えませんでした。
ですから、実質12年の仲です。
コロナ禍後、再開できたのは今年(2024年)の3月でした。
彼女からのメールがきっかけでした。
「お元気ですか?」
メールとデートは1セット~そしてコロナ禍
ふたりの間では、メールとデートは1セットです。
日々のメールで心をつないで、デートで気持ちが満たされていく。
そんな事もふたりの間では了解事項になっていました。
でも、コロナ禍が問題になった4年前の1月。
当時はまだ感染経路も不明の病気でした。
ニュースを見て「今月のデートは延期した方がいいよね」
お互いの意見が一致します。
この時はデートが3年も延期されるとは思ってもいませんでした。
この間もしばらくメール交換は続いていました。
しかしそのうち、メールも途切れ途切れになり、自然消滅。
日課だったメール交換も、忙しい日常に埋もれていってしまいました。
彼女からのメール
今年(2024年)の3月に彼女からのメールが届きました。
「お元気ですか?」
メールを交換していくうちに、お互いに体調をくずしていたことを知りました。
わたしは極度のドライアイに悩み、彼女は目まいに苦しんでいました。
同時期に体調を崩していたのです。
「えっ、あんなに元気だったのに」
彼女は自らの体調不良のこともあって、再び会っておきたかったようです。
再開デート
メールを交わしていくうちに「会おう」ということになり、
「場所はどこにしようか」という話になりました。
彼女は気を使って「喫茶店かカラオケボックス」と話していましたが、
私から「ホテル」の提案をして、彼女も「そうだね」ということになりました。
彼女は、私と配偶者のことを気づかったようです。
いつもの駅で待ち合わせです。
「おぅ、久しぶり」
「お久しぶりです」
目の前にはマスクをした見慣れた顔がありました。
ちょっと老けたかな?
それはお互い様です。
3年前に歩いていた道を、肩を並べてホテルへと向かいました。

道すがら、お互いに体調不良のことを気づかいます。
彼女は心配してくれて、いろいろな事をわたしに尋ねます。
ホテルに到着
いつもどおり、川に面する部屋を選びました。
いつもは引き戸で目線が閉ざされていますが、たまに窓を開けた時の川の様子が新鮮です。
部屋に入っても、いつもの挨拶のキスはできませんでした。
ソファーに座って、3年間の空白を埋め合わせます。
2時間は話したでしょうか。
ふと、私が「湯船にお湯、張る?」と聞くと、
彼女は「うん」とうなずきます。
最初は話だけでもと思っていた再開デート。
やはり会うと肌を合わせたくなります。
(続く)
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