
体の上をナメクジが這いまわっている。
首から鎖骨、そして乳房。
徐々に乳房の先に向かっている。
ナメクジは、らせん状に、おわん型の乳房を先端に向かってよじ登っていく。
「はあっ…」
彼女は思わず声をもらしてしまう。
ナメクジが乳輪に到達すると、彼女のもどかしさは頂点に達した。
「あぁ、早く乳首へ…」
声を出せずに、思わず太ももを閉じてしまう。
そんな彼女の様子をいたぶるように、ナメクジは乳房のすそ野に戻りかける。
「戻らないで」
心の中で叫んでしまう。
そして、彼女の願いを聞き届けるように、ナメクジは乳首を目指してゆっくりと円をかいて先端に駆け登っていく。
「ああっ、早く!!」
期待で、乳首は張り裂けそうに立っている。
股間が愛液であふれんばかりに濡れているのが分かる。
ナメクジは乳首に到達した。
「あっ、イイっ!!!」
彼女は全身に汗がほとばしるのを感じた。
人事異動
彼とは同じ職場の同僚だ。
部署が違うので、たまに彼女の部署に用事で来るだけの存在だった。
その後、仕事の悩みを話せる飲み友同志となった。
(詳細は下記のリンクから参照してください)
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元々、別の部署だったが、人事異動で隣の部署に配属された。
彼女は異動が決まった時、天に昇るような気持ちになり、胸がいっぱいになった。
歓迎会では、席が遠くなってしまい、すごく落胆したのを覚えている。
その後、仕事で関わる機会が増えた。
彼は特別優しかった。
優しくされると悪い気はしない。
恋愛感情とは違う何かが湧き始めていた。
その後も、飲み友達の付き合いは続いた。
スキンシップ
彼は飲んでいる時、「かわいい」「ネックレスが似合う」などと言うようになった。
彼女は悪い気はしない。
そして、彼は手を握るようになった。
「私のこと、好き?」
薄々、気がつき始めていたが、彼女は知らんぷりを決め込んだ。
お互いに既婚だし、奥さんも気がかりだ。
奥さんからは今まで何度か「会わないで」と言われたことがある。
「手を握るまで」
彼女の中にルールができていた。
その後、終電過ぎまで飲んでしまい、タクシーもようやく探してホテルに泊まったこともあった。
しかし、キスさえ許していなかった。
それから半年後の彼女の誕生日に告白されたが、「友だちね」と言ってかわしていた。
ホテル
それからは、海や花火を見に行ったり、山歩きもした。
飲みに行って電車がなくなってしまったことも度々あった。
彼女の中では「手を握るまで」というルールがあって、彼にも伝えてあった。
あくまでも、同志であり良き理解者でいたかった。
しかし、そのルールを無視して、酔いに任せてキスをされたこともあった。
彼女は既に好意をいだいており、拒絶はしなかった。
そんなある日、海を見に行った。
「ここで海を見てランチ食べたら暗いところに行くから。今のうちによく海見て」
彼に言われた。
「ん?」と思ったが、キラキラと輝く海に心を奪われていた。
「じゃ、暗いところに行くよ。」
昼食後、彼の車に乗ると、彼に告げられた。
彼女はホテルに行くのだと勘づいた。
しかし、ここまできて、拒絶するつもりもなかった。
国道を走ると、ほどなくホテルはあった。
入り口から車を滑り込ませ、駐車場に止めた。
部屋のパネルを押して、フロントでカギを受け取るのは少し恥ずかしい。
彼に任せて、彼の後についてエレベータに乗った。
「後悔はないね。」
彼の言葉に静かにうなずいた。
そして、ひとつに
別々にシャワーを浴びた。
そして、初めて同じベッドに入った。
彼女はかなりドキドキしていて、何も覚えていない。
覚えているのは、丁寧な愛撫と彼のピストン運動だけである。
丁寧な愛撫の後、彼女は脚をVの字に広げらた。
そして、彼が体を割って上に乗ってきた。
彼は自分のモノに手を添えて、ゆっくりと入ってきた。
「あぁっ…」
彼女は心地よさに思わず声を上げてしまった。
ひとつになった瞬間だ。
今まで夫から得たことのない快感である。
彼の動きに合わせて、声が出てしまう。
「あっ…、あっ…、あっ…」
あまりの心地よさに彼女は程なくイッテしまった。
それを見て、彼も激しく腰を振り、果ててしまった。
らせん
その日以来、同志が恋人に変わった。
そして、会うたび、セックスをするようになった。
彼とは体の相性が良い。
潮吹きも経験した。
終わった後は、自分の汗でシーツが人型に濡れていることが多い。
彼の愛撫は執拗だった。
テンポの良い指のタッチ、ザラザラとした舌での愛撫。
脳みそまで染みわたるような愛撫から逃げようとしても無理だった。
感じすぎる愛撫から逃げようとする自分、愛撫されたい自分。
いつも、せめぎあいだった。
彼女の性感帯を知っている彼の舌は、感じれば感じるほど、らせんを描いて攻めてくる。
一度始まると彼女には逃げるすべは残されていなかった。
この話は、以前のブログ記事「呼ばざる客」「疑われるようなこと」の知人から聞いた話を記事にしました。
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