
私たちのホテルスポットは、今までに何度か変わっています。
大きく分けるとお付き合いの初期、中期、後期の3回変わりました。
初期:ふたりが初めて結ばれた場所
初期は、ホテルが2軒並んで建っている場所でした。
駅前は多くの人でにぎわい、商店街も全国的に有名なところです。
彼女と初めてセックスをした場所でもあります。
近くに公園があって、ふたりで散歩をしたものでした。
たぶんホテルは2軒とも入ったと思います。
でも、私の記憶には彼女と初めてひとつになった場所しか覚えていません。
洗練された場所がらに等しく、かなり清潔なホテルだった印象があります。
中期:ワンダーランド
なぜ、このスポットに移ったのか、ふたりとも思い出せません。
デートの時にふたりして考えても、まったく分かりませんでした。
決して最初のスポットが嫌いだったわけではなりません。
最初のスポットは公園や商店街もあって、むしろお気に入りだったはずです。
この新しい場所はホテル街でした。
少なくとも10軒はありました。
デートのたびにホテルを変えて、ホテル巡りをして楽しんだものです。
ホテルはそれぞれ特色がありました。
10軒以上もホテルがあると、相互間の競争が激しかったのでしょうね。
SMルーム
最初で最後に入ったSMルーム。
部屋に入った途端に驚きました。
見るからに怪しげな照明と手錠付きの椅子。
そして、鞭の数々。
フロントのパネルを見た時には、そんなことは書いてありませんでした。
もしかしたら、書いてあったのかもしれません。
でも、チェックインしてしまったので、いつもどおり、お風呂にお湯を張りながらの雑談から始まります。
男の私は、あのSMグッズの数々を見てしまうと好奇心でいっぱいになってしまいます。
「ねえ、あの椅子に座ってみない?」試しに彼女に聞いてみました。
「あれに?」
「そう」と私。
「いやだぁ。私、そんな趣味はないもん」彼女に軽くあしらわれてしまいました。
がっかりした私でしたが、そんな気持ちはまったく見せず、ひたすらノーマルセックスにいそしみましたとさ。…めでたしめでたし。
…ですがもし、自分のMっけに目覚めつつある今なら、彼女はコクンとうなづいたかもしれません。
天井鏡張り
普通に部屋にチェックインしました。
見かけ上は普通の部屋です。
まったく意識もせずに、ソファーに座って雑談をしていました。
そして、ふたりでお風呂に入ってベッドインです。
彼女がお風呂を出てベッドに入ってきました。
上を向いて横たわった彼女。
「あっ、あれ…」と天井を指さします。
「ん?」私も彼女の指さす方向を見上げました。
なんと!天井が鏡張りです。
セックスの最中は、私は彼女の上に乗り、彼女を見下ろしています。
彼女は上を向いて、鏡に映る自分の姿をみていることになります。
「まあ、仕方ないっか」
お互いに気にしないことにしました。
最初は目をつぶっていた彼女。
気になるようで、セックスの最中も時々、天井を見ています。
ある意味、アブノーマルなシチュエーションです。
彼女はいつもより感じまくり、いつもより早く深く絶頂を迎えてしまいました。
私はといえば、いつもと変わらないセックスでしたが、彼女の締まりが良かったような気がしています。
後期:今のホテル
前のホテルの場所から移ったのは、彼女が引越ししたからでした。
私たちはお互いの住まいの中間地点をデートの場所にしています。
今、使っているホテルはほぼ中間点に位置しています。
今のホテルは2棟が隣接しています。
使うのは片方のホテルだけです。
両方入ったことがありますが、今、使っていないホテルは内装がボロボロでした。
使っている方のホテルは、ごく普通です。
可もなく不可もなしです。
なので、安心して使えます。
清算の時にポイントカードをくれるのですが、もらったことはありません。
最低ひと月に一回は使っているので、ポイントで何度か使えたはずです。
私たちの間では当然の愛ですが、世間的にいえば、許されない愛です。
ポイントカードをもらうわけにはいきません。
でも、ふたりにとっては欠かすことのできないデートスポットです。
可もなく不可もない場所ですが、しばらくは愛の巣になっていきそうです。
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