最後のとりで

恋の終わり

彼女との付き合いは15年になります。

でも、ずっと繋がり続けたわけではありません。

お互い仕事が忙しくて、いつの間にかメールが途絶えたり

デートもドタキャンせざるを得ないこともありました。

メールとデートはセット

私たちの付き合いはメールとデートがセットです。

メールが途絶えるとデートはできません。

逆に、デートできないとメールも長続きしません。

でも、ある日突然、メールが来て復活。デートも復活します。

こんな私たちですが、過去に大事件がありました。

よく乗り切ったと思います。

他の人と食事!?

かなり前のこと。

彼女から衝撃的なことを告げられました。

「昨日、食事に誘われた」

どうやら仕事関係の研修で、同じグループになった男性らしいです。

既に彼女は離婚して未婚です。

彼女の事を考えると、強制的にしばりつけるわけにはいきません。

「そんな事を俺に言わなくてもいいんじゃん!」

そう思いましたが、口には出しませんでした。

彼女の気持ちを聞いてみます。

「どんな感じ?良さそうな人?」

「うん」と彼女。

私が結婚してあげられればいいのですが、

母の介護などもあって、しがらみだらけの私です。

「俺はかなり複雑だよ。
 でも、縛りつけることはできないかなぁ。
 自分の気持ちに正直で良いと思うよ」

心にもないことを話します。

「行ってみようと思います」

彼女の答えでした。

かなり衝撃的です。

「そうか…。わかった」

そう答えましたが、手に汗がじわっと出てきます。

「ケンカ売ってる?終わりだね…」

そう思いました。

彼女には子どもが3人います。

経済的なことや将来のことも考えての決断だったと思います。

付き合うのやめた?

一か月程たった時、彼女からメールが来ました。

「食事をしたけど、無理でした。
 身勝手なのは分かっています。
 会えませんか?」

「ダメ? そんなもんだろう」とは思いました。

でも、一度はその人と付き合おうとした。

その事実に変わりありません。

かなり身勝手です。

彼女の現実の生活の大変さも分かっています。

でも、許せない。

ずうずうしいにも程がある

そのまま数日が経過していきます。

彼女からまたメールが入ります。

「頼むから会ってもらえませんか?会いたい。

日にちは極力合わせますから」

身勝手なメール。
ずうずうしいにも程があります。

許せるはずがありません。

一度、終わったと心の底に落としこんだ恋です。

しばらく放っておきました。

が…、そこは身体を重ねた仲です。

「話を聞くだけは聞いてやろうかな…」

そんな気になってきました。

あなたは私の最後のとりでなの

「わかった。話を聞こう」

そんなメールを返しました。

話を聞いたのは、初めて行く駅のピザ屋さん。

彼女から様々なことを聞きました。

彼女が結婚ができそうな人の誘いを受けようとしたのは理解できます。

でも、彼女の口から反省の言葉を聞きたかった。

研修での話や、食事に行った動機、反省の弁
そして、何もなかったことの確認 ←男としてはここ重要です

今考えると、他の人に聞かれると恥ずかしいことばかり。

半べそをかきながら彼女。

「あなたは私の最後のとりでなの」

女の涙には騙されてはいけない。

頭をよぎります。

でも、半べその彼女の顔を見ていると、騙されてもいい…。

そんな気持ちになってしまいます。

「そんなに言うんなら、ちゃんと誤って!」

男って、女の涙に弱い生き物です。

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